外国人スタッフを雇用するために日本人スタッフはどのような心構えが必要なんでしょう。
今回は台湾やカンボジアで現地の人と一緒に仕事をした経験と日本の会社で経営者として外国人受け入れ時の日本側の体制を構築した経験から、「外国人受け入れが決まったのに、受け入れる準備ってどうしたらいいの?」と悩める管理職やチームリーダー職の方のためにアドバイス出来たらいいなと思う内容をご紹介します。
外国人受け入れが決まった!どうしよう。。。
まず悩むのは「その外国人が日本での仕事にすぐに慣れてもらえるのか。」「会社の習慣的なことや暗黙のビジネスルールといったものが理解できるのか?」ということだと思います。
そして、そんなときに日本人が対策として思いつきやすいのは、
一般的には「その外国人の母国の文化への理解と、日本のビジネスカルチャーや習慣への理解との違い」といったところでしょうか。
そして、受け入れる予定の外国人の母国の情報を調べたり、どのような違いがあるのかを日本人スタッフが一生懸命調べて比較表を作ったりする事例にも遭遇したことがありました。
私自身、台湾やカンボジアで生活していた経験もあるのですが、他国と比べると日本人はもともと「自国に来ている相手の国を理解して受け入れる」のにとても柔軟で思いやりがあるように感じます。
逆を言えば、他国では「それほど在住外国人のためになにか考えて行動する」という状況は日本よりは少ないと思います。「自国に来て仕事をしている日本人」と理解はされていますが、『ここで仕事をする能力があって当たり前』として扱われます。表現が難しいのですが、日本よりドライといった感じでしょうか。
日本は鎖国時代もあり、さらに島国ですので今のように多くの外国人が一緒に仕事をするという環境は社会全体が慣れていないんだとおもいますが、シンガポール、マレーシア、オーストラリアなどは移民の国でもありますので、様々な国の人が一緒に働くのが当然の社会になっています。ですので、そのような国の人たちをお手本に私たち日本人も、「外国人と一緒に働くのは当然」のように慣れていけるといいですね。
「日本大好き」が多い
シンガポールやマレーシア、オーストラリアなどで働く外国人は、これはあくまでアジア各国で仕事をしてきている私の経験からの意見ですが、「仕事を探していたらたまたまその国にいい仕事があった。その国で通用する言葉が喋れた」という感じでしょうか。マレーシアが好きとか、シンガポールが好きとかではなく、中国語や英語などを勉強していて喋れる、自分が習得した言語がたまたま通用するからといった理由の人が多いように思います。
カンボジアでも、第二外国語では中国語や英語を選ぶ生徒は多いです。それは「仕事にありつけるから」なんです。特に中国語はカンボジア国内で中国系の建設会社、銀行や不動産会社といった花形ともいえる仕事につけることが多いので勉強する生徒が多いように思います。
でも日本語を勉強する生徒は少し違います。「日本好き」が多いんです。
今や日本文化は着物とか桜、神社やお寺などが始まりではないんです。
ドラえもん、ピカチュウ、スラムダンク、ドラゴンボールなどのアニメや漫画。ハローキティやリラックマなどのキャラクターから始まります。キャラクターグッズを集めたり、Youtubeを見たり、中古本を読み漁ったり、そんな経験から日本好きになっていく生徒が多いのです。
また、現地にある日本企業の製品やサービスが気に入って日本好きになる生徒もいます。
イオン、トヨタ、ホンダ、マツダなどですね。
さらには、日本のインフラ整備などの支援から日本好きになる生徒もいます。浄水場や橋、道路や排水設備、そして公共バス。そういったサービスが日本から導入されたことを知り、日本好きになる生徒も多いです。
そしてこのようにして日本好きになった生徒が「日本で働きたい!」と思うようになり、「日本語を勉強したい」とに保護学校へ通い始めるケースが多いのです。
なので、日本語を勉強している時点ですでに彼らは日本のいろんな文化や生活習慣を見聞きしていて、日本に就労しにやってきます。
彼らにとって日本での生活は「これまで想像でしかなかったいろんな情報が現実となっていく」過程になるんですね。
Youtubeで情報収集は世界共通
今やYouTubeはいろんな国の情報はその国の人によって紹介されるのでとてもリアルな情報源とも言えます。
そしてそれは、日本に来る外国人就労者にとっても同じです。
みんな就労が決まったら自分が住むことになった場所の情報や、周辺に住む同国の人たちとのネットワークを探してつながったり、自分の仕事に関する情報を収集します。もちろんYoutubeはその情報源としてとても活用されています。
また、最近では同時翻訳機能もついたりして、とても便利です。翻訳の精度はあまりいいとは言えませんが、それでも大体の情報収集は十分できます。
日本に就業してくる生徒たちはそうやって、自分が働く場所、仕事、環境について彼らなりに情報収集してから日本に入国してきます。
ですから、まったく何も知らずに来るということはあまりないと考えていいと思います。
ただ、大事なのはその収集した情報の解釈や理解が間違っていないかを気を付けてあげることにあると思います。
何かこちらが困惑するような行動をした場合、彼らなりに何か情報があって行動していたり、間違っているものの彼らなりに何か理解をしたつもりでその行動をしていることが多いのです。
ですから、そういう場合は
どのような情報からそう判断したのか、情報元はどういうところだったのかを確認するとすぐに誤解が解けることが多いと思います。
私たち日本人は、「日本に就労しに来る時点でそこそこの情報収集をしてくる」ことは念頭に置いておくほうがいいと思います。
母国出身者のネットワークがある
一緒に仕事をしている中で、時々「他に母国語で喋れる相手がいないと寂しくないのかな」「母国の料理とかたべたくならないのかな、どうしているのかな」と気になることもあります。
が、案外彼らは母国出身者同士や、同じ日本語学校出身者同士でのネットワークを持っていてSNSでつながっていることも多いのです。
私たちが知らない母国の食材店を知っていたり、母国の人たちが集まるイベントを知っていたりすることもあります。(都心あるあるで、地方では少ないですが)
また、国が違っても「同じ外国人就労者」として他の国のスタッフと仲良くなるケースも多いです。
どのような友達と繋がっているのか、休みの日には一緒に出掛けたりしているのかなど、気に留めてあげるだけでも、本人も安心ですし、いろんな話をしてくれますので、日本のどのようなものに興味があるのかとか、どんな趣味があるのかなどにも気が付いてあげることができます。
そうすることで自然とコミュニケーションも取れ、その外国人スタッフの友人関係などもわかるとどのような情報源を持っているのかもわかり、誤解が生じたときなども対処が簡単になります。
まずは「相手を理解する」ことから
これは、相手が日本人、外国人に関係ないことですが、一緒に仕事をしていく上で大事なのは「相手を理解する」ことです。
経営者の方ならよくご存じの「7つの習慣」の第5の習慣
『まず相手の理解に徹し、そして理解される』
これです!
外国人就労者と一緒に仕事をするために必要なのは、まず管理職、リーダー職の方が「理解する」意識を持つことだと思います。
「なぜこの行動をしたのだろう」
「なぜ、このような間違いを起こしたのだろう」
「どのような理解をしたら、このような行動になるのだろう」
ということを常に意識することと
まずは 彼らに聞き、彼らの考えを理解する
ことにあるとおもいます。
あれこれと詮索して、想像して「こうしてあげたほうがいいんじゃないか?」と勝手に決めつけて行動していくのではなく、
「自分はみんなのことを理解したいので、聞きたいんだけど・・・」というコミュニケーションの取り方をしていくとスムーズにいくのではないかとおもいます。
仕事でいいチームワークを作り上げるのは、対日本人でも対外国人でも基本は同じなんだと思います。
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この記事を書いた人
七海陽子:一般社団法人 Blue Earth Bridge 理事
有限会社セブンプロジェクト 代表取締役として、薬局セブンファーマシーを経営する薬剤師。日本では、薬局以外に介護事業として通所介護事業所の経営経験があり、その際にカンボジアから特定技能性の雇用した実績を持つ。また、カンボジアで特定技能介護職向けの学校事業にも着手したことがある。元日本薬剤師会国際委員会委員としてアジア各国の薬剤師とのつながりもあり、アジアの薬事や公衆衛生の事情には詳しい。

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